東京都の西のはずれに都民の森というのがある。都心からなら2時間ちょっとで行ける。この日は途中の武蔵五日市駅で友人夫婦と待ち合わせて、9時半頃都民の森の駐車場に着いたのだが、すでに満車で1kmも先の駐車場に停めることになってしまった。その駐車場も、歩く支度をしているうちに満車になってしまった。うーん、見通しが甘かった。紅葉のシーズンだった。気をとりなおして奥多摩周遊道路のわきの歩道を歩いて都民の森まで行った。この道路はバイク乗りがレーサー気取りで多数やってくるのでうるさくてしかたない。早くここを抜けてしまいたいので急いで歩いたのだが、道端には秋の花が咲いていて時々立ち止まってしまう。このリンドウもそのひとつ。まだつぼみで美しかった。夕方まで都民の森の秋を満喫して、また気の重い奥多摩周遊道路を歩いて、車まで戻った。すると、行きに写真を撮ったリンドウのつぼみは、ナイフのようなもので切り取られてなくなっていた。誰かが持っていってしまったのだ。ここで咲いていれば通る人の心を少しでも和らげてくれたのに・・・ とても悲しかった。 それでも、写真を撮っておいてたのが救いなのかなぁ・・・? |
今まで使っていた携帯電話を、カメラ付きのものに変えた。デジタル一眼レフカメラはすごく良いのだが、時に大げさのなりすぎることがある。これならちょっと遊び感覚で撮れる。その場で、ふと気軽に写真を撮って自分のパソコンに送れるのもいい。初めて会った人を忘れないように撮っておくのもいいだろう。一応これにはCCDがついていて思っていたよりもきれいに撮れるのには驚いた。ある口の悪い友人などは「もうデジタル一眼レフはいらないんじゃないの?もらってあげるよ!」なんて言っていた・・・もっときれいに撮れるようになれば重たいカメラは、ほんとうになくなってしまうかも? そうだ、今度はカメラに電話をつけてもらおう・・・ |
鬼無里の森に今年の8月に行った時、とても素晴らしい森なので紅葉の時期に絶対歩きに来ようと思った。そして、20日に思っていたように再びその森を訪れることが出来た。1日中小雨の降る天気だったが、それが最盛期の紅葉をしっとり演出してくれていた。雨の森は雨の森で、美しい。夏に来たときには、それぞれ微妙な彩度があるにせよ、どの植物たちも同じような深い緑色をしていたのだが、2ヶ月ちょっとの間にみごとにそれぞれの色に染め抜いていた。赤、黄、茶、紫、葉も実もみんなそれぞれの色で主張し合って、それでいて完璧に調和がとれていた。ぼくがそのバランスとセンスの良さに感心していると、妻は「だって、All designed by 神様だもん!」と言っていた。確かにその通りだ。どんな有名なDesignerだってかなわない。その完璧な作品から、何百枚か写真で切り取って持って帰ってきた。どんなによく撮れていても、あの壮大な作品をそのまま伝えることは出来ないが、ちょっとだけ、感動のおすそわけの写真。いつものことながら撮影に時間をかけすぎてしまったため、夏に食べた「日本一のきびだんご」のお店が夕方で閉まってしまい、食べ損ねてしまった。それだけが今回の心残りだ。 |
友人夫婦とその子供ひかちゃん、そして妻の5人で近所の難波田城公園に行った。この日は、10月だというのに半袖でも汗ばむくらいの気候だった。この公園には、昔懐かしい遊びのコーナーがあって無料で遊具を貸してくれる。ぼくたち大人4人は、ひかちゃんそっちのけでコマを回したり、けん玉をしたり、竹馬にのったりして、昔を思い出しながら楽しく遊んだ。お昼は古民家の縁側を借りて、みんなでお弁当を食べた。そして午後は、ひかちゃんの自転車の練習。来年小学校に入学する前に、自転車に乗れた方がいいだろうと練習することになったのである。この日はまだまだ補助なしの自転車に慣れる程度。乗れるまでにはもう少し時間がかかりそうだ。早く上手に乗れるようになるといいね!それにしてもひかちゃん、この間幼稚園に入ったと思ったのに、もう来年は小学生なんだ。 時間は速く、しかも確実に流れていくものだと思った・・・ |
ぼくの家から車で15分位のところに秋ヶ瀬公園という荒川に沿った広い公園がある。今年になってから時々写真を撮りに行っていたのだが、夏の間は1度くらいしか行かなかった。理由は、バーベキューをする人たちが多いから。公園中肉を焼く臭いに包まれて、自分が薫製になってしまいそうだ。それから、夕方一斉にその人たちが帰り始めると、公園から道路に出るまでにかなり時間がかかる。ひどいときには1時間程。しかし、今日はあまり人がいないだろうと思い久しぶりに様子を見に行った。天気予報が雨だったので、人が少ないのではと思って。それでも、多くの人たちが、バーベキューをしていた。仕方なく、なるべく人のいないところを歩いた。すると草の上にカマキリのカップルを見つけた。冬を前にして、子孫を残そうと交尾をしていた。レンズを向けると、下にいる大きなメスのカマキリがこちらに顔を向けて睨んでいた。カマキリの顔は鋭くって何となく怖い気がする。そういえば、子供の頃やっていた「みなしごハッチ」でもカマキリは悪者役だった。人間は、動物を自分の好みでかわいいとか怖いとか勝手に決めつけるものだ。今話題になっているアザラシの「タマちゃん」、カマキリみたいな怖い顔だったらあんなに話題になっただろうか?最後までは確認できなかったが、小学校で習ったように、交尾が終わったらオスは食べられてしまうのだろうか? 合理的なような残酷なような・・・ |
ぼくの両親は今、山口県の周防大島に住んでいる。ここは、母の生まれ育ったところで、両親が仕事をやめて移り住んでもう20年近くになるのだろうか。瀬戸内海の温暖な気候に恵まれているためか、高齢者がとても多い。その中でも、東和町は高齢者の比率がとても高いらしい。90才の方の世話を70才の方がするなんていう事も多いと聞く。 ぼくは東京で生まれ育ったが、小中学校の夏休みには毎年のように母の故郷のこの島で遊んだ。今回2年ぶりに大島を訪れたのだが、慌ただしい東京の時間と違って、昔のままのゆったりとした時間が流れていた。子供の頃遊んでいた路地も、昔見たパン屋さん、電気屋さんもその頃のままだった。家と家の間を小さな用水路のような川が流れ、ここは海水が混ざるため大きなサワガニが住んでいる。上から川をのぞくとサワガニたちはゆっくりと川の護岸の石垣に姿を隠す。サンダル履きで川に降り、バケツいっぱいにサワガニを捕っている小学生の頃の自分を見ていたら、とても やさしそうなおばあちゃんが、「カニがめずらしいかね?」と話しかけてきた。ぼくは子供の頃のこと、自分の母のことなど話した。驚いたことに、この人は母の小学校時代の同級生だった。 みんな知り合いのような小さな町とはいえ、偶然にも母の同級生と話す機会が持て、写真を撮らせてもらえたことがすごくうれしかった。子供の頃と変わらない海からの風が、心地よく吹いていた。 |
9.10、長野県のある池のウォーキングコースに行った。ここは有名なコケの森で、何種類ものコケが森の地面を覆っている。ぼくは、コケやシダの地衣類が大好きで、見つけるとたいてい写真に撮る。でもまだ勉強不足で、識別が出来るまでにはいたっていないが・・・。この日も、コケたちがとてもきれいで、普通の人なら1時間もかからないコースを7時間以上もかけて歩いてしまった。こんなにゆっくりあるく予定ではなかったので、車に昼食を置いてきてしまい、3時頃やっと駐車場に着きそうなそんなとき、ぼくは自分の双眼鏡が首にかかっていないことに気づいた。しまった!どこかでコケを夢中で撮るあまり、双眼鏡を地面に置いたまま忘れてきた!コケなど小さい植物を撮るとき、地面に這うようにして撮るので双眼鏡が邪魔になり、わきに置いて忘れてきたのであった。それから、妻に荷物を見ていてもらい、さっき歩いてきたコースを走って戻った。幸い15分位戻った道の脇に双眼鏡はそのまま置いてあった。ちょっとコースのわきだったので誰も気づかなかったらしい。とにかく何万円もするものをなくさなくて良かったと、ホッと胸をなで下ろした。あんなに時間をかけて歩いたコースは、急げば、実はこんな距離だったのかと思い、自分の歩くスピードの遅さを改めて感じた・・・ それにしてもこの夏は、いろいろ小さなトラブルがあった。落雷のため電車が止まってしまって深夜タクシーで帰らなければならなくなったり、鳥見の時、田んぼに車の片倫を落としてJAFに来てもらったり、そして今回の事件。3度とも結果的には大事にいたらなかったので、ついていたのかも?しれない・・・ |
鶴ヶ島市のある公園の池に、バリケンがたくさん住んでいる。バリケンとは家禽化されたガン類の一種で、原種はアメリカ大陸に生息しているらしい。昔誰かが、日本に食用に連れてきたものが公園の池などに住みついて繁殖したものだと聞いた。繁殖力がとても強いらしく、この公園にも数多くのバリケンが生息している。去年からくらべても、確実に数を増やしている。先日友人が、バリケンのヒナの写真を送ってくれたのがかわいかったので、ぼくも来年見つけたら撮っておこうと思っていた。もう今年は繁殖期も終わって、小さいヒナなどいないだろうと思っていたから。しかし、この日この公園に寄ってみるとまだ小さいヒナがいた。まだ産毛でフワフワしていてかわいかった。小さいにも関わらず、もうしっかり親と一緒に池で泳いでいた。写真の2羽のヒナの後ろに写っているのが、バリケンの母親だが、どちらかというと”かわいい”という感じではない。しかも、食用と言われても、ぼくには食べる気は起きない・・・ |
9.1.(日)は、ぼくが入っている「調布自然の会」の観察会の日だった。この日の観察地はラムサール条約で保護されている”谷津干潟 ”。ここは、この時期、北の地方で繁殖期を終えた渡り鳥たちが、中継地点として立ち寄る千葉県の南船橋にある干潟だ。ぼくたちの観察の目的は、渡り鳥のシギ・チドリ類。これらの鳥はみな地味な色で、どれも似ていて、識別が難しく、鳥が好きな人でもシギ・チドリはちょっと、という人も多い。この日も多くのシギ、チドリを見ることが出来たのだが、なにせここに来るのは1年に1度のことが多く、昨年教えてもらったことを今年はすっかり忘れてしまっていて、また図鑑とにらめっこという次第。そのうえ、この日は30℃を越える残暑で、脳が融けてしまいそうなくらい暑く識別どころではなかった。それにしても、あの暑さの中、鳥に負けないくらいの大勢の鳥見の人たちには本当に感心する。ぼくは、この日観察会係だったため、とにかく参加しが、そうでなかったら暑さの前に屈していたかもしれない? でもいつの日か、「ここがこうだから、あれは○○という鳥です。」と、参加者に教えられるようになりたい・・・、と「毎年」思う。 |
ある道路を車で走っていると、りっぱな古民家の藁葺き屋根が見えた。近くまで行ってみると「難波田城公園」という大きな公園だった。中は2つのゾーンと資料館に別れていて、1つは古民家ゾーン,もう1つは城跡ゾーンというもの。古民家ゾーンには、埼玉県富士見市に残されていた何軒かの古い民家を移築してあり、昔の農家の景観が再現されている。屋内の格子や欄間もどれもりっぱで思わず見とれてしまった。(写真は欄間の絵)田んぼの中にあったこともあって、とても風通しがよく気持ちよかった。ちょっと縁側をお借りして、妻と、途中で買って持っていたロールケーキとお茶を食べさせてもらった。縁側に座っておやつを食べていると、遠いむかし田舎で過ごした夏休みがよみがえってきた。このあと、城址ゾーンも歩いた。こんなところに小さなお城があったことなど今日まで知らなかった。今はこんなにきれいな公園になっているなんて、城主の難波田さんもおどろくだろう。 もっと涼しくなったら、お弁当を持ってくるのもいいかもしれない。家からそう遠くないところに、またお気に入りの場所が出来た。 |
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